Date
Title

2016年10&11月のライブ

 2016年10月と11月の、秋フェス&リクエストツアー以外のライブをここに記録。まずは10/30(日)、1年ぶりの湘南T-SITE。今回は野外で、14:00〜と16:00〜の2回ステージ。秋空のひつじ雲やうろこ雲たちをバックに。

 ハロウィンパーティということで、仮装した子供たちがたくさん。彼らにとってはこの先もこれが当たり前なんだなぁ。自分の誕生月が、知らないうちにオレンジに染められていく。

161030-1.jpg

 翌日はたまたま渋谷に寄る用事があったのだけど、こちらは大人の(若者の?)ハロウィンで、渋谷の街が夜遅くまでジャックされている。どこもかしこも仮装だらけ。Twitterにも書いたけれど、楽しい反面ゾンビだらけだからやっぱりちょっと怖い。そこから地元の駅に戻るとみんな普通の格好で、その差がまた面白いけど、ふと油断するとゾンビがいたりするので「ギャッ」となる。

161030-3.jpg

 11/6(日)は高円寺 meunota(メウノータ)での「ドイツ紀行」と題したワンマンライブ。ちょうどこの時期の雑誌「POPEYE」に大きく取り上げられていて、日曜日は行列が出来るほどの人気店。そんな稼ぎどきの週末に貸切させてもらうので、できるだけ良い夜にしないと、と身が引き締まる。

 昨年のラオス紀行イベントに続いて、今回は「ドイツ・ヴィーガンプレート」をmeunotaの伴さんが用意してくれた。プンパニッケル、ファラフェル、マッシュポテト、人参&紫キャベツのマリネ、自家製豆乳チーズ、ザワークラウトとレンズ豆のスープ。

 レシピに関して、フランクフルトで通訳をしてくれた蓮さんにもアドヴァイスをいただいた。ドイツはやっぱり独特なパンの種類が豊富。それと移民の国だから、昨今の家庭料理ではいろんな国の料理が入り混じっていたりするのだそうだ。ひよこ豆を使ったファラフェルは、もともとは中近東の料理。

161106-2.jpg

 真ん中のトークでは、大きく焼いた写真をいくつか見てもらいながら、その場所で僕が録音した街の音を聞いてもらうなんてことも。臨場感が高まるでしょ。時系列に沿って、ベルリンとフランクフルトの音を。

 後半はトークのほかに、アナログとCDの聴き比べを実施。そもそも「ゴマサバと夕顔と空心菜」のアナログカッティングスタジオ見学のために、ドイツを訪れたので。このアルバムはバンドサウンドだけど、一発録音ではなくて個別の楽器録音だったせいか、レコード独特の空気感をまとったアナログ盤の方が不思議と音がしっくりくる。あくまでも個人の感想だけど。

 トークのあとは、僕が録ってきた100本以上の映像を短く編集したものを見てもらいながら、即興演奏。即興は今年何度か挑戦しているけれど、今まででいちばん上手くいった気がする。出来立ての新曲「声の輪郭」も初披露。

161106-1.jpg

2016.11.6 高円寺 meunota

1 プンパニッケルとザワークラウトと豆乳チーズ(ゴマサバ・ドイツ紀行ver.)
2 カメラは嘘をつかない
3 星に耳を澄ませば
4 ジャングルクルーズ
5 Two Tone
6 Snow on the Pasta
- ドイツトーク 前編 -
休憩
- トーク 後編&アナログレコード試聴会 -
7 ドイツ映像&即興演奏
8 short film
9 Night Hike
10 声の輪郭(新曲)
11 りすりす小栗鼠
12 浜辺の歌
13 世界でいちばん頑張ってる君に
14 snow man
---------------------------------------
15 電話をかけたら

 終盤には、僕がドイツで購入したエコバックを、その場の抽選で2名の方にプレゼント。リクエストライブツアーの3箇所でもほかのエコバックをプレゼントした。

161106-3.jpg

 11/12(土)は、僕の母の故郷である佐賀県有田町での初めてのライブ。有田焼400年の節目に合わせて、陶芸家で「聡窯」を営む従兄弟の辻聡彦が以前から企画してくれていた。

161112-1.jpg

 今回は昼ライブ・上有田(かみありた)駅と、夜ライブ・香蘭社赤絵町工房の2回ステージ。上有田駅は、佐賀県の肥前山口と長崎県の佐世保を繋ぐ、佐世保線のなかの無人駅。昔の雰囲気がそのまま残っている。母の生家のすぐそばなので、僕もしょっちゅう列車を見に来たりしていた。

 まずは昼のミニライブ。ライブ直前、高級クルーズトレイン「ななつ星」が駅を通過したので、思わず「撮り鉄」に変身。ライブは、写真では分かりにくいけど、待合室に入りきれないくらいのお客さん。福岡や長崎など、遠方から来てくれた方も結構多かった。母の幼馴染みなんていう方も。

161112-2.jpg

 続いて夜のライブ。この香蘭社は、僕の祖父が「聡窯」で独立する前にデザイナーとして務めていた、創業325年の由緒ある有田焼の会社。祖父はもともと絵師としてひたすら日本画を描いていたらしい。

 従兄弟が声をかけてくれた、有田在住の年齢も幅広い方々がたくさんいらっしゃったので、選曲はいつもと少し変えて。季節がら、母のいちばん好きな流行歌「秋桜」をカバーしたり、童謡の「紅葉」を皆さんに歌ってもらったり。

 野口雨情作詞、古賀政男作曲の「有田皿山節」では、会場にいる方全員で輪になって、両手の指の隙間に小皿を2枚ずつ挟んで踊ってもらった。美空ひばりが唯一レコードに吹き込んだ音頭「有田チロリン節」も取り上げたかったが、こちらは難易度が高かった。この2曲にまつわる詳しい文献も多く、そのひとつはこちら

161112-3.jpg

2016.11.12 佐賀県有田町 香蘭社赤絵町工房

1 カメラは嘘をつかない
2 星に耳を澄ませば
3 winter sports rainbow
4 Lamp&Stool
5 親子のシルエット
6 ペンを置いたって
7 きょうの選択
8 ごりら
9 ウェイクアップ!パパ!
10 有田皿山節
11 秋桜(さだまさし)
12 南三陸ミシン工房の歌
13 風光る頃に君を想う
14 竣工式
15 文房具の音
16 世界でいちばん頑張ってる君に
--------------------
17 紅葉
18 閉店時間
--------------------
19 ソングバード

 入場してくれた方にはもれなく僕の直筆サイン入り有田焼マグネットをプレゼント。ひとつひとつ聡窯のみなさんが制作してくれた。この日は有田窯業大学の学生さんをはじめ、有田のいろんな方々がたくさんお手伝いしてくださった。この場を借りて、あらためてお礼申し上げます。

161112-4.jpg

 その後、リクエストライブで東広島と京都へ。その間、いったん自宅に戻って飛行機移動から車移動に切り替えている。京都の翌日が神戸。

 その11/20(日)は、新宿伊勢丹に続く、画家・寺門孝之さんとのライブペインティング。今回はトークセッションも。場所は神戸駅前のIDC大塚家具 神戸ショールーム 7階特設ギャラリー。神戸マラソンの開催日だったので、渋滞を恐れて早めに移動したのだが、問題なかった。時間が余ったので、カラオケ屋にミニ鍵盤を持ち込んで、翌週の仙台用のリハーサル。

161120-1.jpg

 新宿とは違ってきちんとしたステージが用意されていて、絵もばっちり見える位置で演奏開始。先日の高円寺 meunotaでの成功例を頭に置いて、キーボード2台とサンプラー2台という僕にしてはシンプルな機材で挑む。

 なかなか好評で、寺門さんもイベント後にいい表情をしていたので、ホッとした。前回はマリンバがあったけど、どうやら僕にはマイクを通す音があまりない方が、即興に向いているみたい。

161120-2.jpg

 終わってほんの少しだけ打ち上げをして、ひとり新幹線に乗り込む。いろいろと仕事も溜まっていたのだけど、新横浜まで3時間ぶっ通しで眠ってしまった。

 リクエストライブin仙台の翌日の11/23(水・祝)は、仙台駅前にあるTKPガーデンシティというビルの、パノラマビューが見事な21階の会場でのイベントに参加。公益財団法人 文字・活字文化推進機構が主催する「ことばと体験のキッズフェスタ in 宮城」に出演する。音響も担当していたので、大量の機材を持ち込んで会場に設置。

 最近はどのライブでも「ウェイクアップ!パパ!」の時にヒゲが付いている棒をお客さんに配って、曲の中で一緒に楽しんでもらったりしているのだけど、この日は「ヒゲづくり・ワークショップ」なんてものまで開催してもらった。おかげでいつも以上に盛り上がる。

 そのほか、今までのライブで徐々に増やしてきた参加型の曲たちもこの日のためにあったように思えて、短いけれど楽しいひとときになった。そして僕のあとの絵本作家・とよたかずひこさんのお話や紙芝居に甚(いた)く感動する。

161123.jpg

2016.11.23 仙台 TKPガーデンシティ仙台 21FホールB

1 しまじろうといこうよ
2 文房具の音
3 きょうの選択
4 ごりら
5 ウェイクアップ!パパ!
6 世界でいちばん頑張ってる君に
7 南三陸ミシン工房のうた
8 紅葉

 11/27(日)は、かつての僕のホームグラウンドである下北沢 CLUB Queで行われた「"胸キュン☆アルペジオvol.13〜福村貴行くんの14回忌"」に出演。共演はadvantage Lucy、VASALLO CRAB75、北川勝利(ROUND TABLE)。懐かしいラインナップと思ってくれた人は多いかもしれない。

 僕はギターの石本大介くんとの二人編成。去年は二人でいくつか回ったけど、今年はこの1回のみ。もっとすれば良かったなぁ。今月はワンマンライブが続いたので、30分ステージはものすごく短く感じるのだけど、そのぶん中身の濃いステージになった。1曲、advantage Lucyのアイコちゃんをゲストに招いて。

161127-1.jpg


161127-4.jpg
Photo by Makoto Kurosu

161127-3.jpg
Photo by Makoto Kurosu

2016.11.27 下北沢 CLUB Que

1 カメラは嘘をつかない
2 風光る頃に君を想う
3 電話をかけたら
4 Night Hike
5 響き合うぼくらの呼び声(Guest Vo:advantage Lucy アイコ)
6 世界でいちばん頑張ってる君に

161127-2.jpg

 この写真は深夜2時くらい。一連のライブがひと段落したので、久々にほぼ朝まで残ってみる。昔は毎日のようにここで朝まで飲んだものだ。同世代のライブにもっと幅広く足を運びたい、そう思えた夜だった。

Date
Title

Request 3 Songs Tour !!!

 昨年の僕の誕生日のときに、都内で開催したリクエスト形式のライブ。それが大変好評だったので、今年は各地でも開催することに。ライブの予約申し込みの際に聴きたい曲を3曲書いてもらって、票数が多かった曲を中心にお送りするスタイル。

 でも今回はどこも東京と比べて席数が少なかったので、ひとりのリクエスト当たり最低1曲は歌うことに決めた。あとはなるべく普段のライブで歌わないものを選ぶようにしたり、リリース時期が偏らないようにうまくバランスを取ったり。選曲にはかなり時間がかかったなぁ。もちろん練習にも。

 さて、リクエストライブツアーの初日は11/13(日)、おなじみの広島県東広島市の西条にて。今回もCD&雑貨ショップ「franc's」大東さん夫妻の企画で。その「franc's」のガラス窓に、大東祐子さんがすごくポップなイラスト広告を描いてくれた。これは嬉しかった!

161113-2.jpg

 会場は初めての「ホテルグランカーサ」。音楽にご理解のあるオーナーさんで、グランドピアノのある食堂をお借りして。

 東広島には2009年の夏に初めてライブをしに来て以来、頻繁に通っているのだけど、そのせいかリクエストはその頃発売した「KI・CO・E・RU?」や「tobiuo piano」にわりと集中した。「KI・CO・E・RU?」はあえてシンプルなコード進行での作曲を心がけた1枚で、「tobiuo piano」はどのアルバムよりもいちばん力を抜いて歌ったという印象がある。

 ライブの前半は1票の中から僕が選んだものを、休憩後の後半は2票と3票の曲を。東広島や呉でのライブはいつもキーボードだったから、初めての生ピアノは印象が違ったのではないかな。

 いつもとは違ってこの日は、その場で思い付いた(思い出した)「今だから言えるぶっちゃけトーク」を目一杯してしまった。僕のワンマンライブってだいたい2時間弱なのだけど、この日は2時間半近くやっていたな。皆さん、お付き合いどうもありがとう。

161113-1.jpg

2016.11.13 東広島 ホテル グランカーサ

1 風光る頃に君を想う
2 ピアニストの恋ごころ
3 燕魚の群れ
4 メニュー
5 親子のシルエット
6 ナズナの茶漬け
7 Cookie
8 ウェイクアップ!パパ!
----------------------------
9 水中バギー(2票)
10 夏のヒーロー(2票)
11 響き合う僕らの呼び声(2票)
12 カメラは嘘をつかない(2票)
13 世界でいちばん頑張ってる君に(2票)
14 Lamp&Stool(2票)
15 閉店時間(2票)
16 1分の1の地図(2票)
17 tobiuo(3票)
18 ペンを置いたって(3票)
----------------------------
19 MY JOURNEY
----------------------------
20 星に耳を澄ませば

 次は11/19(土)のお昼、京都 SOLE CAFEにて。ここでライブをするのは何回目だろう。6〜8回くらい? 次までに数えておかなくちゃ。久々にランチの時間からおじゃまして、パスタランチを。美味い。完璧。なんというか、この味を目指して作りたいと思っちゃう。たぶん村田さんと僕って性格が似てるんだなぁ。

161119-2.jpg

 いただいたリクエストは新しいものから昔のものまで幅広く、NHK Eテレの番組の歌や、BLUE BOY時代の曲、コンピレーションで参加したカバーなど、実にさまざま。「国境のジェントルマン」も好きな曲だけど、3票もあったのは意外。選べなかった曲もたくさんあったので、1曲5〜10秒間隔の高速メドレーも。

 この日もエピソード満載。曲ごとにエピソードは尽きなくて、ときにはトホホな話題も。たくさん笑ってくれて嬉しかったなぁ。朝から雨だったけど、ライブのときは陽が射したりして、気持ちのよい昼ライブに。

161119.jpg

2016.11.19 京都 SOLE CAFE

1 MY JOURNEY
2 Lamp&Stool
3 天気雨
4 魔法のステップ
5 ネイバーズのうた
6 白い一日
7 彗星(2票)
8 世界でいちばん頑張ってる君に(2票)
9 言葉にできなくて(2票 BLUE BOY)
10 二人の距離(2票 BLUE BOY)
11 椿(2票)
12 snow man(2票)
13 国境のジェントルマン(3票)
14 その他の曲のメドレー
15 カーブミラー(4票)
16 winter sports rainbow(4票)
17 1分の1の地図(4票)
----------------------------
18 スローモーション

 今回のツアーのラストは11/22(火)の仙台 SENDAI KOFFEE。スタッフの運転で北上する。寒いのを覚悟していたけど、この日は少し暖かい。でも翌日にはもう雪がちらついていたっけ。到着した途端、オーナーの田村さんがTwitterにこの日あげていたアップルパイをペロリ。

161122-2.jpg

 仙台はいつもと変わらない数のお客さんが来てくれた。アップライトの位置はいつも違うけど、今回はジョーくんと初めてライブをしたときの下手に戻してみた。うん、こっちがいいな。ライブを率先して盛り上げてくれるのは、ピアノ調律師の今野さん。この日も「イヨッ」とか「ヒュー」とか。あざますっ。

 実はBLUE BOYの人気絶頂期は1000人近い会館クラスの会場でワンマンライブをしていたので、長く応援してくれている方も多く、その頃の曲がたくさんあった。どれも歌いたくて迷ったけど、当時のクリスマスソングの「悲しみを笑顔で」と、2票の「家路」をセレクト。

 それ以外は実にバラバラで、1票の曲があまりにも多く、みんな自分の思い入れがちゃんとあるんだなぁと実感。それなのに1位は「8票」というダントツの好成績で「世界でいちばん頑張ってる君に」が輝く。ここぞの団結力が凄い仙台(笑)。「部屋でクイズ」「スローモージョン」「BE MY GIRL」の速いテンポ3連続は、自分で並べておいてなんだけど、再現するのが大変すぎた。

161122-1.jpg

2016.11.22 仙台 SENDAI KOFFEE

1 カメラは嘘をつかない
2 夏のヒーロー
3 水中バギー
4 部屋でクイズ!
5 スローモーション
6 BE MY GIRL
7 夜の旅人
8 Lamp&Stool
9 悲しみを笑顔で(BLUE BOY)
10 手駒
11 ピアニストの恋ごころ
12 南三陸ミシン工房のうた(2票)
13 ペンを置いたって(2票)
14 家路(2票)
15 東京ライフ(2票)
16 tobiuo (2票)
17 お引越し(3票)
18 世界でいちばん頑張ってる君に(8票)
----------------------------
19 その他の曲のメドレー
20 snow man

 以上が「今年」のリクエストライブ。そう、今後もまだ開催していない場所で続編をやりたいなぁと思っいるので、期待してもらえたら。それにしても、どんなに昔の曲でも「身体が覚えている」感覚があって、なんだか不思議。まぎれもなく自分の人生のなかにあった音楽なんだなぁ、と。聴いてくれている人の人生の何かを変えた音楽かもしれないし。あ、でもそっと隣に置いてくれるだけでいいです。

Date
Title

HARCOとイトシュンの秋フェス

 10/2(日)、青山 月見ル君想フにて、今年も開催することになった「秋フェス」。去年のYeYeとのツーマンも記憶に新しいけれど、「HARCOの春フェス」と対になるような立ち位置として、恒例化を目指しているところ。今回の共演は、現在活動を休止しているバンド・キンモクセイのボーカル、イトシュンこと伊藤俊吾くん。

(写真:1&3枚目=tocoro cafe 上村雅一さん、2枚目=テコナ 小林千絵さん、4枚目=イトケン)

161002 月見ル君想フ 2.jpg

 キンモクセイとは、かつて仙台や大宮で共演した経験があり。でも、もう10年以上前だなぁ。イトシュンは長い間あまり表立った活動をしていなかったのだけど、ここ1〜2年のあいだで徐々にソロでのライブ活動を再開。僕はすでに何度かライブをよく見させてもらっていて、回を重ねるごとに力を発揮している彼を見ていたので、この段階で共演できたことがとても嬉しい。

161002 月見ル君想フ 5.jpg

 イトシュン+真田バンド(ネーミングにとくに意味はないらしい)に続き、こちらも久々のバンド編成(ギター:石本大介、ベース:伊藤健太、ドラム:榊原大佑)でのライブ。今回はこんなセットリストでお届け。曲間を挟まずに流れるように進む場面を多くしたのだけど、ワンマンライブ以外では、ここまでスムーズな展開は初めてかも。それにしても、やっぱり素晴らしいメンバーに助けられているなぁ、と。今回も楽しかった。

2016.10.02 青山 月見ル君想フ

1 お引越し
2 winter sports rainbow
3 地平線の向こう
4 電話をかけたら
5 親子のシルエット
6 北斗七星
7 Night Hike
8 3&SKY
9 嘘つき
10 世界でいちばん頑張ってる君に
---------------------------
1 少女時代(HARCO+伊藤俊吾)
2 秋めく時間たち(HARCOバンド+伊藤俊吾)

161002 月見ル君想フ 1.jpg

 アンコールセッションではまず、2日前に急遽やることになった、イトシュンと2人だけでのカバー曲の披露。せっかくなので、秋の情景が描かれたこの歌を。原由子さん作詞作曲、斉藤由貴さんの歌で1988年にヒットした「少女時代」。

 そしてSNSで予告していた、この日のための書き下ろしソングを、最後にバンド編成で。作詞作曲を、Aメロ=僕、Bメロ=イトシュンという形で、メールで何度かやり取りをしながら制作。ありがたいことに、すごく好評で、「音源化希望!」という方が多く、僕らもどうにかしないとなぁと考えているところ。

 出店のテコナベーグルワークス(手前)と、初めてお会いしたtocoro cafe(奥)。どちらも大量に用意してくれたのだけど、見事に完売したとか。ヨカッタ!すべてはお客さんの胃袋の中に。

161002 月見ル君想フ 3.jpg

 最後は出演者&出店者、全員で。

161002 月見ル君想フ 4.jpg

 どちらのステージにもベースで出演し、月見ル君想フでいろんなイベント制作に関わっているイトケンが、今年もこの企画のほとんどを手伝ってくれた。あらためて、ありがとう。そして集まってくれた皆さん、どうもありがとうございました!

 オマケ→当日3日前のリハーサル後の風景。「秋めく時間たち」のアレンジをたった1時間でまとめた直後なので、実はまだ息が荒い5人。

161002 月見ル君想フ 6.jpg

Date
Title

HARCO SINGS

 今年2月の「ランチタイム・ラボ」以来、2回目の吉祥寺クワランカ・カフェでのライブ。今回は夜。「HARCO SINGS」という新たなタイトルで、歌に焦点を当てたライブを開催。いつもセットしているサンプラーやiPodなどの小道具系はいっさい無し、鍵盤ひとつと歌のみ。

 でも実は他にも理由があって、クワランカは階段で3階まで上らなくちゃいけないので、機材が多いと本当に疲れるのだ。PAがないので、スピーカーも持って行っているし。でも結果的に、この時期にこういったシンプルなライブをやれて、とても良かったな。

160921 クワランカ 1.jpg

1 カメラは嘘をつかない
2 ぼくたちの音楽
3 南極大陸
4 Happy Talk(Captain Sensible)
5 世界でいちばん頑張ってる君に
6 夏のヒーロー
7 親子のシルエット(未発表曲)
8 丘陵叙景
9 Be Nice To Me (Todd Rundgren)
10 Pajamas(Livingston Taylor)
11 ピアニストの恋ごころ
12 東京ライフ(KAN)
13 やさしくなれずに
14 ジャコビニ彗星の日(松任谷由実)
15 嘘つき
-------------------------------
16 Closing Time(Tom Waits)
17 電話をかけたら

 1時間半弱でテンポよく駆け抜けたステージ。カバーもときおり予告なく投げ込んで。最近はHARCO以外の音楽仕事が忙しくて、深夜のリハーサルを繰り返していたので喉の調子が心配だったのだけど、逆にいつも以上にすこぶる良くて、歌いながら「ホッ」。そもそも機材が少なかったせいで、より「声」に集中できていたのかも。たまにはこういうのもいいな。

160921 クワランカ 2.jpg

 ここでのライブのきっかけを作ってくれて、クワランカでもたまに働いているタガミさんによる、スペシャルドリンク「南極大陸クリームソーダ」。南極大陸のMVに出てくる「ペンギン」を描いたチョコが乗っているのだけど、そのペンギンの産みの親であり、MVも監督してくれた綿谷羊太郎さんもライブに駆けつけてくれた。嬉しいが重なる。

 ちなみにタイトルの「〜SINGS」は、おもにジャズシンガーのアルバムに付けられたり、普段歌わないプレイヤーが特別に歌ったアルバムを指すときにも使う言葉。そしてライブ翌日の今日、「Benny Sings」というオランダのシンガーソングライターのライブを見にビルボード東京へ。彼もパロディで名前を付けているんだろうけど、ここからも拝借。とても良かったなぁ。

160921 クワランカ 3.jpg

Date
Title

2016年8月のライブ

 メダルラッシュとなったリオのオリンピックに気を取られていたら、もう終わりを迎えつつある今年の夏。8月は都心でのライブが2回。

 まずは伊勢丹新宿本店アートギャラリーにて。10年ほど前から親交のある、画家・寺門孝之さんとの初のコラボ企画。寺門さんの個展のメインイベントとして、ライブペインティングに即興音楽を僕が付けるという試み。

160811 新宿伊勢丹 8.jpg

 寺門さんは、作家の町田康氏をはじめ、たくさんの本の装丁も手がけるとても有名な画家であり、神戸芸術工科大学でも教授をしていらっしゃる。「天使」を描いたら右に出る人はいない。

(写真:柳江麻さん)

160811 新宿伊勢丹 6.jpg

 寺門さんのリクエストによる「マリンバ」を中心に据えて、ほかにエフェクターやサンプラー、鍵盤も並べた。実際にはパパッと少しだけ演奏して、その音を機械に取り込んだ加工したり積み重ねたりして、それを繰り返すという形。でも後半はずっとマリンバばかり叩いていたかな。

 普段こういった即興はまったくしないので、自宅でシミュレーションは何度もしていたのだけど、やはり前半はアタフタ。「自分の得意な映画のサウンドトラックのつもりで進めればいいのだ」と分かり始めた後半は楽しかった。でもきっと、そんな単純なものじゃないのだろうけど。

 でも個人的には今後につながる、実に貴重な経験をさせてもらった。イベント後は「またやろう!」と寺門さんが言ってくれて、救われる。

160811 新宿伊勢丹 3.jpg

160811 新宿伊勢丹 1.jpg

160811 新宿伊勢丹 5.jpg

160811 新宿伊勢丹 2.jpg

 8/20には銀座で200年続く松崎煎餅でのワンマンライブ。銀座駅からすぐそば、1階が店舗、2階がお茶席と呼ばれる喫茶スペースとなっており、その2階で開催。

160820 銀座 松崎煎餅 2.jpg

 「プール」「つめたく冷やして」「カーブミラー」といった夏の曲や、鎌倉でも演奏した「天気雨」「旅をしませんか」など。シンプルな弾き語りと、打ち込みを使ったり実験的なアプローチで構築する曲と、半分ずつくらいのバランスで。中盤ではウクレレも。

2016.8.20 銀座 松崎煎餅 2Fお茶席

1 カーブミラー
2 記憶全集
3 世界でいちばん頑張ってる君に
4 旅をしませんか(空気公団のカバー)
5 文房具の音
6 天気雨
7 (即興タイム)
8 Rhino Jingle Workshop「松崎煎餅」
9 つめたく冷やして
10 Jambalaya
11 燕魚の群れ
12 プール
13 3&SKY
14 ゴマサバと夕顔と空心菜
15 北斗七星(未発表曲)
16 風光る頃に君を想う
-------------------------------
17 閉店時間

160820 銀座 松崎煎餅 3.jpg

160820 銀座 松崎煎餅 5.jpg

 恒例にしようとしているジングルづくりでは、煎餅を齧った音をサンプリングして、勝手に松崎煎餅のCMソングを。そして伊勢丹のときと同様に、おもむろに即興に流れるところがチラホラ(未だ発展途上で申し訳ない!)。デビューアルバム収録の「3&SKY」は毎回やっていて、これを突き詰めることが今年のテーマという感じ。

 たくさんの甘味とお土産の煎餅が魅力のこの会場。サマソニや花火大会よりこっちを選んでくれてありがとう。

160820 銀座 松崎煎餅 4.jpg

160820 銀座 松崎煎餅.jpg

Date
Title

ドイツ・カッティング・ルポ(日本語 Ver.)

 京都を拠点とするレコードショップ「JET SET」の協力のもと、2015年4月に発売したアルバム「ゴマサバと夕顔と空心菜」が、このたびアナログレコードとして再発売(2016.7.29発売。発売日が何度も遅れてしまって、すみませんでした)。僕のキャリアの中では初めてのアナログ盤リリース!

 インターネットでの購入はこちらから。(JET SET 商品ページ)

SST_Studio_2016_7.jpg

 カッティングはドイツのフランクフルトにある「SCHALLPLATTEN SCHNEID TECHNIK」というスタジオで行われるとのことで、レコード制作の現場を間近で見てみたかった僕は、今年の3月、急遽ドイツまで見学に行くことにした。なかなかカッティングの依頼だけで現地まで行く人はいないので、向こうの方もさぞかし驚いたのでは。しかも予備知識さえ乏しい状況だったので、まったくのゼロから教えていただくことに。

 ここからお届けするのは、アナログ盤特典としてインナージャケットに書いた「ドイツ カッティングスタジオ・ルポ」には掲載しきれなかった、カッティングエンジニアのダニエル・クリーガーさんとの会話を中心にした「ルポ その2」。かなり専門的な記述も多いけれど、なかなか前例のないこの機会を味わうだけでもいいので、ぜひご一読を!

翻訳&通訳:蓮ますみ(英語Ver.はこちら

SST_Studio_2016_1.jpg

---SCHALLPLATTEN SCHNEID TECHNIK(以下:SSTスタジオ)の代表取締役であり、カッティングエンジニアのダニエル・クリーガーさんの名刺の裏にはなんと日本語表記が。日本のクライアントがたくさんいるということですか?

「比率としてはそれほどたくさんではないのですが、これから実際に製作する、レコードの元となる『ラッカー盤』の原材料を日本の会社から輸入しているので、ビジネス面での重要度が高くなっています。その会社はMDCと言って、東京にオフィスがあり、工場は(標高の高い)高原にあります。原材料づくりには、きれいな空気が大切です。だからこそ彼らの製品はとても品質が良いんです。以前一度だけ日本を訪れたことがありますが、とても美しいところですね。」

---レコードは一時期CDに押され気味でしたけど、また需要が伸び始めましたね。

「そうですね。1998年から2008年くらいまでのあいだは、ダンスもの、いわゆるテクノのレコードしかカットしていませんでしたが、近頃はそういったエレクトリック系の音楽の割合は減ってきて、ポップス、ロック、ジャズ、クラシックなど、様々なジャンルの音楽が再び増えてきました。ちなみにちょうど今作業していたのはトルコのトラディショナルな音楽で、おそらくだいぶ前に録音されたものかと。」

SST_Studio_2016_2.jpg

---このコンソールはレコードカッティング専用に作られたものですか?

「そうです。通常のコンソールは、レベルやイコライジング、ダイナミクスを調整するセクションを含めた、ステレオの音の信号が通過する回路がひとつだけですが、カッティング・コンソールにはこの回路が並行して2つあります。ひとつめの信号はカッティングマシーンにどんな音源が届くのかあらかじめ知らせるために。そしてもうひとつは、『ラッカー盤』にカットするためのもので、その信号はカッティングヘッドへ届きます。私はここですべての調整を、2つの音の信号に対して行わなければならないのですが、あとでさらに詳しく説明します。」

SST_Studio_2016_3.jpg

---(スペクトルアナライザーを差して)これは何のために使うものですか?

「周波数の帯域を目でチェックするためのものです。基本的にはどんな音でもレコードにすることができるんですが、強すぎる音に対して、ある程度の制限があります。(ヴォーカルのSやTの発音に代表される)歯擦音、(HやFなどの)摩擦音、ドラムのハイハット、クラッシュ、シンバルなどの高音域が強すぎると問題が起きます。レコードを再生したときに、その部分に歪みが出たり、バリバリというノイズが鳴ったりします。
 それを避けるために、レコーディングされた音源がカッティングに適しているかどうかを、常に判断します。特に高音域に気を配るんですが、極端な例では、マスタリングスタジオにマスターを返さなければなりません。処理を大胆に行った場合、全体的なサウンドイメージに影響を及ぼしてしまうことになり、クリエイティブな部分に触れてしまうからです。私はいつも美的な評価や修正をすることではなく、技術的な評価に重点を置いています。」

SST_Studio_2016_4.jpg

---これからカッティングしてもらうのは、普通のレコードよりもひとまわり大きなサイズですね。今まで一度も見たことがないです。これは、レコードではないんですか?

「ここではまず14インチの『ラッカー盤』を制作します。ラッカー盤は片面だけしか使用できません。反対側はプレス工場でダメージを受けてしまうんです。カッティングが終わったら工場に送る前に、レコードの中央部分に手で識別用の刻印を施します。通常はカタログ番号かマトリックス番号、またはレファレンス番号、稀に追加のメッセージ、このスタジオ名であるSST、最後にカッティングエンジニアの印として私の場合はラストネームのKRを。」

SST_Studio_2016_5.jpg

---A面、B面にそれぞれ、世界でただ一枚のラッカー盤ができるんですね。

「その通り! このラッカー盤をプレス工場に送り、それを元にして彼らがスタンパーという型を作り、そのスタンパーからレコードが生産されるのです。では、これからあらためてカットしていきますので、この機会にカッティングの準備と手順をお見せします。」

---ぜひ、お願いします!

「このノイズが聴こえますか? これはバキュームの音です。何もしなければラッカー盤はターンテーブルの上に置かれるだけですが、このバキュームを作動させると取り外すことができなくなります。ターンテーブルに吸着されるのです。」

SST_Studio_2016_8.jpg

---固定するために、ですか?

「そう、滑ってしまわないように、そしてターンテーブルと完全に水平にセットされるように。さらに吸引管があるんですが、レコードの音溝(グルーブ)が削られた際に出る材料の『かす』を取り除いてくれます。音溝はこの鋭い(サファイアかルビーで出来た)針で削られますが、吸い取らないとすぐに溜まってしまうんです」

---ミクロな世界だと思いますが、このコンソールとカッティングマシーンを使って、これらの溝をどんな風に削っていくんですか?

「モジュレーション(音溝の『うねり』)の振幅は、レコーディングの音により決定されます。レコードは回転しながら外側から内側へ向けて、スパイラル状にカットされていくのですが、音量が大きいほどその動きは激しくなるので、大きな音量の音は、より多くのスペースを必要とします。そんなときは、直前にカットされた隣り合う音溝に重なってしまわないように、音溝どうしのあいだの幅はより大きくなります。逆に、静かな音楽や無音の場合は多くのスペースを必要としないので、小さな幅でカットされます。
 要するに、一回転前にカットされた音溝の幅と、今現在カットしている音溝の幅をあらかじめ知っていなくてはなりません。聴いてみてください。音楽のカッティング用の音なんですが、少し遅れているでしょう。ちょうどレコードの半回転分の時間、ズレています。これが音溝の幅を計算するために必要な時間なのです。このタイムラグがあることで、実際にカットする前に次は一体どのような音楽が来るのかをコンピュータが認識し、同時に音溝と音溝のあいだにどれくらいの幅が必要になるかを計算するのです。」

SST_Studio_2016_11.jpg

---ただ単純に溝を削っていくだけじゃないんですね。他にも気を付けなければいけないところは、どんなところでしょう。

「たとえば、こちらのB面の時間は25分ですが、どれくらいの音量で、またはどれくらいの強度でこの曲をカッティングできるか、事前に推定しました。なぜならカッティングする音量が、どれくらいスペースを消費するかを決定するからです。レコード片面のスペースには限りがありますので、そのスペースを有効に活用するために最適な設定を見つけ出す必要があります。使用可能なスペースの範囲に収められるような設定にしないと、最後の曲がレコードに収録できなくなってしまったりします。また、最終的にレコードのスペースの半分しか使われていないような状況も、避けなければなりません。たとえ全てのスペースが使われていなくても、技術的には大きな問題ではないのですが、見た目が良くありません。リスナーはレコードにほぼ完璧な溝が彫られていることを、期待していますからね。」

SST_Studio_2016_13.jpg

---たしかに。最初から最後まで音溝が刻まれていて当然だと思っていましたが、トータルタイムはレコードによってまちまちですもんね。なるほど〜。

「このように、音溝の深さと幅をあらかじめ設定しないといけないんですが、無音部分や基本の音溝の幅をあらかじめ機械で設定できます。この25分というマスターは、レコードの片面にとってはかなり長いので、最小に設定します。」

---反対に、時間が短すぎるレコードもありますか?

「例えば片面10分とか、マスター音源が短い場合は、とても大きな音量でカットすることができるので、音溝のうねりの寸法が大きくなるようにセッティングします。スペースがたくさんあるので、余裕を持って可能な限りの面積を使うことができます。逆に、余裕を持たせすぎてマスターがスペースからはみ出ないように、注意して細かく調節しなくてはなりませんが。」

SST_Studio_2016_12.jpg

---低域と高域で溝の深さや幅に違いはありますか?

「マイクロスコープ(顕微鏡)を覗いてみてください。ベースのような低域の周波数は長いカーブを描き、よりゆっくりとした動き(振動数が少ない)の音溝であることが分かります。この、細かく刻まれているのがハイハット、ゆったりしたうねりをともなっているのがバスドラムです。短いうねりは高域周波数を、長いうねりは低域周波数を表しています。このようにどんなグルーブでも組み合わせることができるのです。」

SST_Studio_2016_9.jpg

---まさに音が絵になっています!

「基本的にモジュレーション(音溝の『うねり』)は、垂直方向(浅く⇆深く)の動きではなく、水平方向への動きなので、音溝の深さは一定になります。つまり、カーブは上下方向ではなく、主に左右に動きます。もし左右のチャンネルに対して、音量やフェーズ(位相)に差がある場合には、これに『深さ』のモジュレーションが加えられます。例えばもしヴォーカルが常に中央に定位して(=置かれて)いる場合は、モジュレーションは左右だけということになります。」

SST_Studio_2016_17.jpg

---そうだったんですね。水平方向の動きだけで音楽を再現できるということも凄いですが、溝の深さの方は『ステレオ効果』に秘められているんでしょうか。

「はい。深さのモジュレーションは、左右のチャンネルの音に差がある場合に加わります。ベースとヴォーカルが真ん中に定位していて、ギターが左側だけに定位している場合、基本の音は水平方向だけのモジュレーションとなり、ギターはそれに垂直のモジュレーションを加えます。これはステレオの作用を最大限引き出すために、必要なこと。レコード針は、水平方向と垂直方向のモジュレーションがどのように組み合わさっているかを通して、こちらが左のチャンネル、こちらが右のチャンネルということを感知するのです。」

---ところで、いままで数多くのカッティングをこなしてきたダニエルさん。クライアントは世界中にいるんですか?

「ドイツ国内は20%くらいで、フランスやアメリカが多く、時々イギリスからの需要もあります。でもイギリスには、かなり多くのカッティングスタジオがありますね。ドイツには10ヶ所ほどのカッティングスタジオがありますが、イギリスはもっと多いです。」

SST_Studio_2016_15.jpg

---ダニエルさんも楽器を演奏されたりするんですか?

「趣味でベースを弾いているんですよ。12、3才のころに始めたんですが、プロのミュージシャンになろうと思ったことはありません。バンド仲間とたまに街で演奏をしています。いくつかのパンクロックバンドから始まって、エクスペリメンタルなものやジャズ、そのあとはポップロックに移行しました。だけど最近また、うるさめなロックをやりたいなぁと思っていて、メンバーを探しているところなんです。」

SST_Studio_2016_14.jpg

---このメモはなんですか?

「これは各レコードのカッティング時に適用した設定や手順を、記録したものです。たとえばJSLP-68、つまりHARCOさんのラッカー盤をもう一度カッティングしたいときは、これらのノートを参照すれば、全く同じ設定&調整で再現できるんです。私たちはこれらのノートを1971年からずっと付け続けています。」

---うわぁ。いつでも再現できるということは、どんなレコードでも当時のままの音でリイシューできてしまうんですね。

「ところで、HARCOさんのアルバムの5曲目のインストゥルメンタルなんですが、不思議なエフェクトがありますね。ミックスによるものなんじゃないかと思いますが、21〜22kHzあたりにとても強い音があって邪魔をしています。ローパスフィルター(設定したある周波数よりも低い信号だけが聴こえるようにする装置)をかけて、その部分を少々削減しなければいけません。このままだとカッティングヘッドを痛めることになり、最終的にターンテーブルで再生したときにも不快なノイズが出てしまいます。」

---わかりました。音像は多少変化してしまうけれど、アナログ化のためには避けられないプロセスであれば、よろしくお願いします。A面とB面にセパレートさせるとき、6曲目をB面の1曲目に設定したのですが、そのあたりはどうですか?

「B面はA面よりも1曲多くなり、結果的に5分長いので、モジュレーションの強度の設定を下げる必要があります。そして40Hz以下の周波数信号は多くのスペースを消費するので、(さきほどとは逆の)ハイパスフィルターを使って軽減しました。それによって、スペースを節約することができます。」

SST_Studio_2016_6.jpg

---なるほど、わかりました。ありがとうございます。まとめとして、レコードが出来上がるまでの流れを、簡単に説明していただけますか。

「はい。今、私たちが作成したこの『ラッカー盤』は、柔らかすぎるので何もプレスすることができないのは、知っていますよね。もしこれをスタンパーとしてプレスしていくと、音溝が凸型になってしまい、ターンテーブル上では再生できません。このラッカー盤の上にニッケルでメッキをして、音溝が刻まれたものを『マスタースタンパー』といいます。このマスタースタンパーから再度インプリントを繰り返したものが『マザースタンパー』と呼ばれ、再び音溝が凹型になるので、レコードと同じように再生できます。さらにそこから複製を作れば、大量プレスに最適な『スタンパー』が完成します。」

SST_Studio_2016_16.jpg

---長い長い工程ですね、、、。

「最後に、少しWebを見ながら解説しましょうか。これはドイツのプレス工場なんですが、プレスマシーンがありますね。これらのマシーンは他のプレス工場、例えば日本の東洋化成さんのものとよく似ています。カッティングマシーンもそうなんですが、だいぶ以前に最後のマシーンが生産されて以来、ほとんど新しい開発や生産がなされていません。だから現存するマシーンは希少で、この頃はいつも忙しく働いていますよ。このプレスマシーンの一方にA面のスタンパーを取り付け、もう一方にB面のスタンパーを取り付けます。その中間に、温められた柔らかいプラスティック(塩化ビニール)の塊を置いて、両側からプレスして、レコードが完成します!」

---おお〜。今回のアナログ製作はカッティングからプレスまで、ここドイツですべてお願いしています。全工程を終えて日本に届くのを、楽しみにしています!

*「ゴマサバと夕顔と空心菜」のB面カッティングの立ち上げを、なんと僕が体験させてもらい、動画におさめたので、ここに公開! なかなかサマになってるでしょ。



 今回のスタジオ訪問にあたって、現地での通訳やブログに向けての原稿翻訳を担当してくれたのは、フランクフルト在住の蓮ますみさん。ご自身でもエレクトリックミュージックの音楽制作経験が豊富で、このスタジオ訪問を僕と同じように楽しんでくれた。このたびは、本当にお世話になりました!

SST_Studio_2016_10.jpg

Date
Title

Cutting studio experience in Germany (English Ver.)

CD release of “Gomasaba & Yugao & Kushinsai” was in April in 2015. This time my album released as an analog record under cooperation support with an Kyoto-based record shop “JET SET”. This is the first release of analog disc in my career.

Click! → BUY NOW (JET SET)

SST_Studio_2016_7.jpg

When I knew that the cutting work will be done by a cutting studio names “SCHALLPLATTEN SCHNEID TECHNIK” which located in Frankfurt, Germany, I really wanted to see how the records are produced at the site. So I decided to go to Germany in March this year. They were probably surprised to hear about my visit from Japan only to see the cutting production. I appreciate them explaining me from zero because I didn't have much previous knowledge.

Now I will deliver the “Report 2” which is mainly the conversation with a cutting engineer Mr. Daniel Krieger. It contains lot of technical description, but please read it and feel the rare opportunity!

Translation / Interpretation : Masumi Ren

(Japanese Ver. is here.)

SST_Studio_2016_1.jpg

---The business card of Mr. Daniel Krieger, who is a managing directer and cutting engineer of SCHALLPLATTEN SCHNEID TECHNIK ( SST studio ), is double-sided printed in English and Japanese. Do you have many clients in Japan? “

“The ratio is not that high, but we import raw material from Japan so the priority became high. The company is named MDC and it is located in Tokyo. Their production plant is in the high land. Clean air is important for material production. Also because of this their products are that good! I have been your home country once, Japan is very beautiful.”

---Vinyl sales had been down under the weight of CD for a while, but it have grown again.

“Well, from 1998 to 2008, I had cut only electronic, techno music for dance floor. Now the ratio of electronic music went down, and a lot of pops, rock, jazz and classic is getting higher again. Bay the way, what I cut right now is traditional turkish music, I guess It had been recorded long time ago.”

SST_Studio_2016_2.jpg

---Is this console specially made for vinyl cutting ?

“Yes, usual mastering consoles have just one stereo signal path with eq and dynamic processing devices. A cutting console has two signal paths in parallel. One is the signal, which feeds the machine so it knows in advance what kind of music will come, and the other signal is the actual cutting signal. That signal comes to the cutting head. So every processing I do with signal, I have to do with two stereo signals. I will explain it in more detail later.”

SST_Studio_2016_3.jpg

--- (pointed to Spectral Analyzer) What do you use this for ?

“I can check the frequency range with my own eyes. Basically every sound can cut to vinyl, but there are some restrictions concerning intensity. Sibilants and fricatives, high frequency sound like hi-hats, crash, cymbals may not be too loud, otherwise the cutting head can be overloaded. When you playback the record, the sound might be distorted or crunchy somehow. Therefore I have to estimate in advance, wether the music production is suitable for being cut on vinyl as it is. Particularly concerning the intensity of the high frequency signals, in extreme situations I have to get back the master to the mastering studio. Because when the signal has to be processed very strongly, I might affect the entire sound image of a production and this is more a creative process. I am rather focused on technical assessment of the master, and not so much into esthetical evaluation or revision.”

SST_Studio_2016_4.jpg

---This disc which you are about to cut has a larger size than standard vinyl discs. I have never seen this before. Is this not a record?

“Here we cut on lacquer discs, their diameter is 14 inch. The lacquer can be used only one side, the other side will be damaged in the pressing plant. After the cutting is finished, I send it as it is to the pressing plant, but not before I engrave onto it for identification purposes. Usually the engraving contains catalogue number or matrix number or reference number, sometimes additional message, and always our company name “SST” puls a token of the cutting engineer. In my case “KR” - my last name is Krieger.”

SST_Studio_2016_5.jpg

---So each cut lacquer disc is the only one in the world.

“Exactly. We send it to the pressing plant, and on basis of this they produce a pressing stamper, and with this stamper they can press vinyl records. On this occasion I will show you about the steps I do before and during the cutting.”

---Oh yes please!

“Do you hear the noise? This is the noise of the vacuum. Usually the lacquer disk is just put on the turn table, but if you turn on the vacuum, you can not take it away. It is sucked and attached on the turntable.”

SST_Studio_2016_8.jpg

---To make it stable?

“Exactly, so it can not slide and sits absolutely flat on the turntable, and also here is a little suction tube, which removes the materials that will be cut out of the lacquer to get the groove. The groove is cut with this sharp stylus (made from sapphire or ruby) here, and the material that emerges from this cutting process will be sucked away so doesn't bunch up here.”

---It's a microscopic world. How do you cut the groove with the console and the cutting machine?

“The modulation, let's say the swinging of the groove, is determined by the sounds of the recording. While the disk is rotating, the groove will be cut like a spiral (from outside to inside). The swinging of the groove is larger when the sound is louder, therefore more space from one groove to another has to be made in advance, so that the groove will not cut into another groove that has been cut before. If the music is very silent or when there is just no sound, the grooves can be cut very close to each other, because they don't use much space. Therefore the machine has to calculate in advance the space between the groove that has been cut one rotation before and the groove that is cut at this moment.
Listen, this is the signal that will be cut, it is slightly delayed from the signal that is fed into the machine. The time lag is exactly as long as the half rotation of the record. This is the time that is needed for the space calculation. It allows the machine to recognize the music a certain time before it will be cut actually, and on bases of this information the machine can calculate the space that will be necessary.”

SST_Studio_2016_11.jpg

---The groove is not cut simply into the lacquer. Is there anything else you must be careful?

“For example, the duration of side B will be 25 min., I have estimated with which level or which intensity I can cut the music. Because the level with which I will cut the music decides how much space will be consumed. And of course I only have a certain space available which makes one record side, and I have to try to find settings with which the total duration of the master for this side will fit on this side. I must not use more space then available, because this would mean the last track will just not fit on the record, on the other hand I have to avoid that I find settings which in the end use only half of the space available. Technically that would not be a big problem, but it just looks not very nice. Most people expect that one side of a vinyl record is more or less completely used.”

SST_Studio_2016_13.jpg

--- Indeed. I believed that the space of the vinyl is completely used by groove from start point to end but as you mentioned, the total time differs depending on the length of tracks. That makes sense.

“Therefore I have to pre adjust the depth or the broadness of the groove, which I can set here. Also the basic distance between the grooves in case that there is no music, or the basic grooves distance can be set over here. Because the master with a duration of 25 min. is quite long time for one side of the record, I have to set the cutting basic measures to minimum.”

---On contrary is there record which is too short?

“If the music is rather short, let's say just 10min. for one side, I can cut it very intensively or loud, and I can choose a rather big groove dimension. Because I have the space, I can waste space as much as possible. But in this case here I have to choose rather small and careful settings so I achieve that this master can be cut completely on the space.”

SST_Studio_2016_12.jpg

---Are the depth and width of groove differs from high / low frequencies?

“Please look through the microscope. Quite easily to see that low frequencies like bass produce long wave lengths, rather slow movement of the groove. This is the hi-hat and this is the bass drum. Very short wave lengths represent high frequency signal, and long wave lengths represent low frequency signals. In that way you can combine every kind of sound.” 

SST_Studio_2016_9.jpg

---I can see all the sound landscape now!

“Basically the modulation is not in the vertical direction so the depth of the grooves remain constant, but the groove execute lateral movements (parallel to the surface of the disk). The curves are not up and down, the moves are mainly left and right.
But if there are differences of loudness or phasing between the left and the right channel, depth modulation comes in addition. Basically, if the singer stands in the middle, the resulting groove modulation is just left and right.”

SST_Studio_2016_17.jpg

---Was that so. It is amazing that the sound can be reproduced only with lateral movements. Do the depth of the groove represents stereo images?

“Yes, depth modulation comes in addition when signal differs between left and right channel. Basically bass and singer are in the middle, but one of the guitars is only on the left side, so the basic music produces just sidewards modulation, and guitar also produces depth modulation. This is necessary to make possible a differentiation between left and right. So the pickup stylus can recognize this is left channel, this is the right channel, simply through the combination of depth modulation and side modulation.”

---By the way, you had been doing a large number of vinyl cutting. Do you have clients in all over the world ?

“I think, about 20 % we get from Germany, and quite a lot from France and the US, and a few from England. In England there are many cutting studios. In Germany are also around 10 cutting studios, but in England are much more.”

SST_Studio_2016_15.jpg

---Do you play any instrument?

“Only for hobby, I play bass guitar, started when I was 12, 13 years old. I still play but never had planned to make it commercially or as professional musician. Just playing live with a band around downtown. I started with punk rock, and later on it moved to more experimental stuff and Jazz, and in the end it was more pop rock music. But I would like to join a louder rock band again, I should look for some people to play in a band again...”

SST_Studio_2016_14.jpg

---What is this book ?

“This is the protocol of settings I have done for each cut.Just in this case here, it is very helpful that I can see which settings and adjustments I have made, during the cut for JSLP –68, which is HARCO's lacquers. Now I can cut it with these settings, the exact same cut again on bases of these notes. So every cut from 1971 is noted in books like this one.”

---Wow, it means, any record can be reissued as it was!

“By the way, here is an interesting effect, maybe it comes from the mixing.
There is a disturbance at 21, 22khz, a very high frequency signal. We have to put a lowpass filter on the signal processing, so this signal is reduced a little bit, and will not do harm to the cut. If we just let it go through to cutting, it might do damage to the cutting head, or just produce unpleasant disturbance noise when the record is played back on the turn table.”

---I see. If the process cannot be avoided to make the record, it is fine with me even if the sound image might change little bit. 11 tracks on this album had to be divided into A and B side, and so I chose 6th track as first track on B side. How do you think about it ?

“Side B is 5 min. longer then the A side. So we have to go down a little bit with the intensity of the modulation. Sounds below 40 Hz have been reduced with a high pass filter, because that signal component uses the most space. I have reduced them to save some space.”

SST_Studio_2016_6.jpg

---I understand well. Thank you. Can you please summarize the record making procedure ?

“Well, you know, with this lacquer which we just have cut you can not press anything, because this is too soft. And if you use it as a stamper, the groove of what you have pressed it on would be convex, and it is not possible to play that on the turntable. So from this lacquer, or first generation, you have to make an imprint with doing a complicated galvanic process through which Nickel is plated on the lacquer, and from this second generation, called father plate, you have to make a metal imprint again, this is the so called mother plate, here you can play back the groove again, it sounds like a record. If you make another imprint from this, you get the stamper (or son!) for pressing records in large quantity.”

SST_Studio_2016_16.jpg

--- Long process...

“Finally, I will show you something (while watching a website). This is a german pressing plant, you see the pressing machines. These machines are very similar with the machines in other pressing plants, also in Japan, at Toyo Kasei for example.
It is the same about cutting machines, the last machine has been manufactured very long ago. For all facilities and devices almost no new developments or productions have been started until now. That's why all cutting and pressing machines all around the world are busy at the moment. One stamper is attached to the press for A side, the stamper for B side on the opposite side of the press. A little cake of soft hot plastic is put between those both, then these will be pressed together, and result is the record!”

---Wounderful ! Every process of this analog production from cutting to press will be done here in Germany. I am really looking forward to finishing whole process and being arrived in Japan!

*** Daniel made me experience starting up to cut the B-side of my record “Gomasaba & Yugao & Kushinsai”. Of cource I filmed the scene. Here I release a short movie! Looks good, doesn't it?



During and after this studio visit, Masumi Ren-san acted as interpreter on-site and translated manuscript of this report. She lives in Frankfurt, has much experience in electronic music production and enjoyed the studio visit just like I did. Thank you for your assistance!

SST_Studio_2016_10.jpg

Date
Title

名古屋 久遠寺 「つなぐ、つながる」

 7/23(土)1年ぶりの名古屋ライブは、新栄にある久遠寺(くおんじ)というお寺にて。都会の真ん中に突然静かな空間が現れる。いい場所だなぁ。ここからすぐ近くのキャンドルショップ「その灯ぐらし」の3周年イベント。

160723 名古屋 久遠寺 4.jpg

(撮影:月永 進さん)

 この日は音響も担当させてもらうことに。搬入からリハーサル、本番、最後の搬出まで、息つく暇がなかった。裏方さんの苦労が身にしみて分かる。キャンドルも結構重くて、日々運んでいるだけでかなり筋肉が付くらしい。

 出演は順番に、名古屋在住の浦林くるみさんと、大瀧ヌーくん、そして東京から青谷明日香さん、樽木栄一郎くん。全員、僕とは初共演。「その灯ぐらし」鈴岡さんが作ってくれたキャンドルに自分で火を点けてから、ひとりひとり歌っていく。

160723 名古屋 久遠寺 1.jpg

 ステージ上手すぐ横に置いたPAのところにいると、まるで特等席にいる心地に。ミキサーのツマミをいじりながら見ていた分、余計に集中できて、お客さん以上に楽しんでしまったかも。なーんて。でも本当に、勉強になった1日。

 すっかり監督兼選手のような気分になってしまい、自分の出番のときは、かつてのヤクルト・古田敦也氏よろしく「代打、オレ」とつぶやく。

160723 名古屋 久遠寺 5.jpg
 
1 カメラは嘘をつかない
2 文房具の音
3 南三陸ミシン工房のうた
4 親子のシルエット
5 バッティングセンター
6 世界でいちばん頑張ってる君に
7 閉店時間

 アンコールセッションとして、僕の曲「キャンドルナイト」を、5人で交替しながら歌う。いや、青谷さんのお腹のなかに赤ちゃんがいるので、6人で。とてもいい雰囲気。

160723 名古屋 久遠寺 2.jpg

 イベント終了後に、関係者の皆さんも含めて。左から、MITTS COFFEE STANDの阿部さん、その灯ぐらしの鈴岡さん、樽木くん、浦林さん、僕、ヌーくん、青谷さん、久遠寺の「のぶ」さん。

160723 名古屋 久遠寺 3.jpg

Date
Title

鎌倉moln「風待雲の演奏会」

 6/12(日)は「風待雲の演奏会」と題し、鎌倉駅すぐの輸入雑貨店 moln(モルン)にて久々のワンマンライブ。ここでのライブは3度目で、今までは石本くんが必ず一緒だったので、正直少し不安だった。だから当日までの1週間は、この日の準備のために1日の大半を費やすことが多かった。

160612 鎌倉moln 2.jpg

 まず前半では、春フェス2016を振り返る意味で、空気公団とGOMES THE HITMANのカバーを。どちらもよく聴いている歌だったから、コードさえ確認すればすぐ歌えてしまうんだな。

 予告通り披露したのは、人生初、ウクレレを弾きながらの2曲。「江ノ島ラプソディ」とカーペンターズの「Jambalaya」を。

 もうひとつ予告通り、できたての新曲を発表。ピアノだけでシンプルに歌った「親子のシルエット」と、その場でリズムやベースなどを組み合わせて構築させた「トンネルの先の光」(「音とかたち」に同名曲があるのだけど、まったくの別物)。とくに「親子〜」の方は反響が良かったので、次のアルバムには入れたいところ。

 それから雨の季節ということで、天気は良かったけど「天気雨」を歌う。茅ヶ崎の海岸で生まれた「Two Tone」も久しぶり。どちらも「我ながら良い曲だな〜」などと本番で余計なことを考えていた。良い曲はどれもシンプルに思えて結構手が込んでいる。そしてだいたい、どんな風に作ったのか思い出せない(笑)。

160612 鎌倉moln 1.jpg

1 きょうの選択
2 文房具の音 2015
3 南三陸ミシン工房のうた
4 竣工式 -2015-
5 僕らの暮らし(GOMES THE HITMAN)
6 旅をしませんか(空気公団)
7 Two Tone
8 天気雨
9 親子のシルエット
10 トンネルの先の光
11 3&SKY
12 世界でいちばん頑張ってる君に
13 江ノ島ラプソディ
14 Jambalaya
15 お米農家やまざき CMソング
16 ペンを置いたって
17 BLUEx4 Remix ver.
-------------------------
1 TKG(たまごかけごはん)CMソング
2 カメラは嘘をつかない

 このライブは、昨年秋の鬼怒川の水害に遭われたお米農家やまざきさんへのチャリティを兼ねていたので、応援の意味を込めて、勝手にCMソングを作ることに。田んぼのカエルの声や、昨晩僕がお米を炊いたときの音などに載せて、その場で10秒ほどの歌を作った。

 いろんな音を重ねて、徐々に1曲が完成する様子を見てもらうには、CMソングという短い時間がピッタリということに気付いた。(この歌は後日公開予定としているのだけど、7月の上旬くらいまで待っていてください。)仕上げにナレーションまで付けて、約1分サイズのCMが完成。

--------------------

 やまざきさんには、先日の自由が丘ひかり街イベントでの募金箱、この日鎌倉molnに置かせてもらった募金箱、さらにライブの売上の一部を合わせて、義援金として直接お渡ししました。2会場での募金にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。やまざきさんのお米や米粉を買ってくれた人も多くて、嬉しかったです。ライブ後にやまざきさんご家族と、moln店長の綾さん、ライブ担当の五十嵐さん(fisihng with john)と。

160612 鎌倉moln 3.jpg

--------------------

 今回はわりと”あたらしいことやりたい放題”の夜になってしまったのだけど、そんな僕に付き合ってくれた皆さん、どうもありがとう!またmolnでお会いしましょう。

Date
Title

HARCOの春フェス 2016 in KYOTO レポート

 遅くなってしまったけれど、5/28(土)京都 元・立誠小学校「HARCOの春フェス 2016 in Kyoto」の大容量レポートをこちらに公開。週末ということもあり、東京開催よりもさらに多くのお客さんがご来場。皆さん、どうもありがとうございました。

(写真:牛久保賢二さん)*写真をクリックすると拡大。

 まずは正午から解放した出店エリアの皆さんをご紹介。京都の円町駅そばにお店を構える食堂souffleさんはシューマイ弁当やフレッシュジュースを。春フェス2014では東京編で出店してくれた「てふてふ」の陽子ちゃんも、急遽スイーツを持って駆けつけてくれた。





 奈良の生駒市から来てくれたMAHO-ROBAさんもお弁当と美味しそうな自家製ジュース、そして大量の楽屋弁当も!春フェス2014の大阪編に参加してくれた、大阪・中崎町のMiroir(ミロワール)も、あま〜いスイーツをたくさん。お土産にもらったケーキも美味しかった〜。





 FM802「BEAT EXPO」土井コマキちゃんが番組でオススメしている「土井印」からは、この会場のすぐそばに店舗があるノキシタエディブルガーデンさんが、nokishita711という名義で出店。サンドイッチやジュースなど。そして土井コマキちゃん本人も、自ら土井印マーケットを担当してくれた。





 徳島からは僕が昨年ライブをさせてもらったaalto coffeeの庄野さんが、オリジナルの春フェスブレンドを僕の手書きメッセージが入ったパッケージで限定数販売。





 ヨーロッパ企画の井神さんと、春フェス京都編ボランティアスタッフのおふたり。ここには映っていないけど、京都在住の鷹取愛さんに、会場選びから出店の管理まで、なにからなにまでお世話になった。ありがたい!



 width=

 14時になり、まず僕が挨拶。



 その後、ヨーロッパ企画の1回目のお芝居がスタート。今回は刑事もの!どうやらこの会場で、ある殺人事件が起こるというタレコミが入り、ターゲットと犯人を探しているとのこと。ヒットマンだけにゴメスがまず怪しまれる(笑)。



 そして最後に役者さんのひとりが、GOMES THE HITAMANの1曲目を紹介して立ち去り、その流れでライブスタート。アコースティック編成のゴメス、歌詞がいつも以上に耳にすんなり入ってきて、すっごく良かったなぁ。





 東京編と同じくピアノ&コーラスで参加させてもらった曲は「僕らの暮らし」。僕が昔からいちばん好きな歌。



 再びヨーロッパ企画のお芝居。今まさに起ころうとしている事件の謎は深まっていき、刑事OBのスミさんによって秘密結社の存在も暴かれる、、、。



 ふたたび役者さんの曲紹介により、空気公団のライブへ。サポートを入れずに純メンバー3人だけの編成は珍しいんだとか。でも立誠小学校の雰囲気は彼らにとても合っていたなぁ。





 ボーカル山崎さんと交互に歌う形で参加したのは、昔からよく聴いていた「レモンを買おう」。それを意識してレモン色のカーディガンを着ている僕(中のTシャツはヨーロッパ企画)。空気公団が結成されて2曲目に出来たという、ごく初期のナンバー。



 そして3回目のお芝居。ついに悪の枢軸の存在までもが明らかに。ピアノの場所から初めてお客さんのリアクションを確認できたのだけど、くすくす笑いから爆笑まで終始賑やかで、誰もが楽しそうな顔。嬉しくなった。



 そして僕の出番。ギター石本大介、ベース伊藤健太。このメンバーでのトリオって初めてだなぁ。東京編と変えたのは、ヨーロッパ企画サントラから「文房具の音 2015」を、初めて複数メンバーで。ほかには今までの春フェスSong(「BLUEx4」「口笛は春の雨」)を振り返るコーナーなど。



1 カメラは嘘をつかない
2 文房具の音 2015
3 口笛は春の雨
4 BLUEx4 2016 Remix
5 ゴマサバと夕顔と空心菜
6 南三陸ミシン工房のうた
7 お引越し

 width=

 width=



 アンコールが鳴り響く中に僕が登場するやいなや、一斉に取り囲む刑事たち(扮するヨーロッパ企画)。そこから事件(まだ起きてないけど)は急展開する!、、、いやー、ここで全部ネタばらししたいけど、なんだか憚れるなぁ。再びこのメンツでやれるときが来ないとも限らないから、取っておこうっと。







 次は本当のアンコール。HARCOバンドと、空気公団・山崎さん、GOMES THE HITMANから山田稔明くんとパーカッションのけっちゃんが参加して、山田くん作詞、僕作曲の「春のセオリー」を。





 最後の最後に出演者みなさんを紹介して、カーテンコール。演劇と音楽の融合の果てに待っていた興奮、ちょっと尋常じゃなかった。ミュージシャン陣のライブの出来もすごく良かったけど、ヨーロッパ企画のプロとしての手腕が、イベントを最高の形まで押し上げてくれた。



 片付けを終えて、この場にいなかった人もいるけど、参加してくれた皆さんで記念撮影。その下にヨーロッパ企画の事務所「ヨーロッパハウス」での前夜祭の様子も貼っておきます。僕史上でも最大規模の企画イベント、レポートはこれにて。今までこうして続けてきて、良かったなぁ〜。





 東京編に続きこちらでも、会場にて熊本地震の募金をしてくれた皆さん、ありがとうございました。






calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< December 2016 >>

selected entries

categories

archives

links


web design by drop around